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カメルーンのLGBTI活動家 殺害
2013/07/19 08:15
中部アフリカ カメルーンのLGBTI活動家でジャーナリストのエリック・オハナ・レンベンベさん(写真)が15日、首都ヤウンデの自宅で暴行を受け殺害されているのを同僚の活動家らが発見した。
レンベンベさんは、HIV/エイズ関連団体でLGBTIの人権についても取り組みを行うカメルーンエイズ基金で事務局長を務めていた。また、同性愛を違法とする76カ国の現状を発信するブログErasing 76 Crimesにも投稿。性的指向や性別自認を理由に投獄された人々や、ヤウンデで起こったホモフォビック、トランスフォビック(トランスジェンダー嫌悪的)な出来事について書いていた。
18日、アメリカ連邦議会上院で行われた世界におけるHIV/エイズの現状に関する集会で、国際エイズ学会の次期会長でジョンズ・ホプキンス大学のクリス・ベイラー博士は、レンベンベさんの訃報にふれ「(HIV/エイズに関する取り組みにおいて)近年、アフリカにおいて、同性愛嫌悪的法律や、男性同性愛者と医療の関連性の否定とたたかう運動が増えてきた。しかし、運動には犠牲がともなっており、多くの勇気を必要とする」と述べた。
Erasing 76 Crimesによると、カメルーンでは今年1月、元交際相手からのいやがらせと脅迫を警察に通報したレズビアンカップルが、「いやがらせと脅迫の原因は2人の同性愛関係のせい」として逮捕された。カメルーンの法律では、同性愛に最長5年の禁固刑が科される。2人には禁固9か月が言い渡された。
カメルーンでは、現在、同性愛を理由に7人が収監中。15人が、「同性愛の罪」の疑いで係争中。
レンベンベさんの事件は現在捜査中で、犯人はまだ見つかっていない。(翻訳・編集 山下梓) |