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国連の人事制度 同性パートナーも認知へ
2014/07/16 0:31
国連の潘基文事務総長は、パートナーの性別を問わず、国連職員のパートナーシップを認知する新たな制度の導入を通知した。9日、国際人権NGOのILGA(本部スイス・ジュネーブ)が伝えた。
これまで、国連職員のパートナーシップは、職員が国籍を有する国の法律にもとづいて認知されてきた。新制度では、自国以外の同性婚や同性パートナーシップ法を整備した国でパートナーシップを登録した場合、登録を行った国の法律や制度に基づいてパートナーシップを認める。新制度は、パートナーの性別を問わず、同性カップルにも異性カップルにも適用される。
潘基文事務総長は、新制度について「人権は、国連のミッションの核。すべてのスタッフにとってより平等となったことを誇りに思う」と話し、全職員に対し「ホモフォビアに対する取り組みにおいて、一致団結してほしい」と呼びかけた。
ILGA共同代表のグロリア・カレアガ(メキシコ)と山下梓(日本)は声明の中で、「性的指向や性別自認に関わらず、すべての国連職員にとって朗報。UNグローブ(国連で働くLGBTI職員のグループ)をはじめ、このような前進を可能にするために長年にわたって尽力してきたすべての人たちを祝福したい。潘基文事務総長は、人権を信じる人であり、その信念が行動と新たな制度に現れたと思う。あらためて、潘事務総長が勇気あるリーダーであることが示された」と述べた。(翻訳・編集 ゲイジャパンニュース)
ILGA(International Lesbian, Gay, Bisexual, Trans and Intersex Association)は、国連の協議資格を持つLGBTIの人権に関する国際NGO。1978年設立。スイス・ジュネーブに本部を置き、現在、世界6地域1,100超のLGBTIグループが加盟。北米、中南米カリブ海、アジア、オセアニア、アフリカ、ヨーロッパの各地域で2年に1度地域会議を開催。あわせて、世界会議も2年に1度開催しており、今年10月27日〜31日にメキシコシティで第27回大会が開催される。
第27回大会の詳細は、以下のページからご覧ください。
(分科会・渡航費支援に関する締切りは今月末日の予定です)
http://www.ilgaworldconference.org/ilga-world-conference/ |