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チリ 同性カップル含むシビルユニオン法 成立
2015/02/05 07:15
先月28日、南米チリで、同性カップルも対象とするシビルユニオン法が可決・成立した。同法は、性別を問わず、パートナー関係にある2人に法的地位を認めるものだが、同性どうしの婚姻を法的に承認するものではない。
上院での可決に続き、議会下院で賛成78票(定数120)の過半数で可決。ミシェル・バチェレ大統領が署名し、正式に成立する。
国際NGOのInternational Gay and Lesbian Human Rights Commissionによると、法案は4年前に検討が始まり、Fundacion Igualesをはじめとするチリ国内のLGBTIグループの提言をふまえて作成された。同法により、「家族」の法的概念が拡大することになり、パートナーシップ関係を届け出た個人の法的地位は変更され、家庭裁判所が新たな手続きを行う。カップルと暮らしを一にする子どもは姻戚関係と認められ、パートナーの一方が障害を負った場合には、家庭裁判所の判事が、血縁を優先することなく、もう一方のパートナーに養育権を付与する裁量を有するという。同法により、同性パートナーとその子どもには、諸手当、社会保障、生命保険給付等も保障される。
裁判官でFundacion Iguales理事のカレン・アタラさんは、「LGBTIコミュニティや私たちのパートナー、そして家族にも、ようやく正義が見えてきた。先入観や偏見に基づく最高裁判決で私が娘を奪われてから11年が経った。同性パートナー関係が『誤り』『異常』とされたのは、私たちの生き方のせいではなく、偏見のため。この法律によって、私たちの関係性が『誤り』ではないと認められた。婚姻と完全に平等な権利を獲得するため、取り組みは続く。完全に平等な婚姻の承認、親子関係、養子縁組の権利を勝ち取るまで、立ち止まることはない」と話している。(翻訳・編集 ゲイジャパンニュース)
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